2050年カーボンニュートラル vs 自動車業界

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<< 菅首相の打ち出した、2050年カーボンニュートラル >>

菅首相の打ち出した、2050年カーボンニュートラル、CO2の排出を実質ゼロにするという政策である。実質ゼロというのは、CO2の実質排出量=CO2排出量ー海や森林などによるCO2の吸収量 というもので、計算方法によって、数字がばらつくが、世界全体では年間150億トン程度削減することになる。

以前のブログで、『「低炭素」は、資源有効利用の観点から多少許せるとしても、「脱炭素」社会の実現や2050年カーボンニュートラル、ゼロエミッションは、日本の産業に大きな足枷をはめることになる。

30年あまり、他国とは違い、GDP成長ゼロを続けて来た我が国である。菅政権の打ち出した政策は、さらに日本の産業を弱体化させ、我が国を三流国にしてしまう政策である。』と書いた。

<< 自動車業界の悲痛な叫び >>

菅首相の2050年カーボンニュートラル宣言を受け、自動車工業会を代表してトヨタ社長が、実現の苦しさ、政策の問題点を説明していた。要約すると、

・400万台をすべて電動化(EV化)すると、夏の電力ピーク時には電力不足になる。そのため、発電能力を10~15%増加させると、原発を10基、乃至は火力発電所を20基増設しなければならない。

・すべてEV化したときの充電インフラの投資コストは、37兆円までにもなると推定される。自宅でのアンペア調整に10万円~20万円、集合住宅なら50万円~150万円、急速充電機には600万円が必要である。

・EVの生産段階では、色々な問題が生じる。第一に、電池の供給能力を、現在の30倍以上に上げていかなければならず2兆円ていどの投資が必要になる。また、EV完成時の検査で充放電を行っているが、EV1台の充電量は1住宅1週間分の電力に相当するので、年産50万台の工場では、日当たり5000軒分の電気の充放電を行っていることになる。

・一方で、火力発電所を20基増設し、大量のCO2を排出し、他方で、日当たり5000軒分の電気を充放電している。政治家や官僚は、2050年カーボンニュートラル宣言が、こういう苦境を産業界に与えることをこういう事態が訪れることを十分に検討したのか?!

<< 2050年CO2実質ゼロ排出の問題点 >>

自動車業界の試算の詳細は分からないが、こうした発言を聞いていると、日本の未来は相当厳しいものになることを感じる。政府や官僚が産業界に、「CO2排出ゼロ、即ちエネルギー消費を最小限に、実質生産活動を自粛せよ」という命令を発しているようなものだ。

脱炭素社会を目指すということで、2050年CO2の実質排出ゼロ、カーボンニュートラルを宣言した。日本がいくらゼロ排出を実現しても、世界に与える影響は数%あるかないかである。それで気温が下がるというものではない。パリ協定への公約を果たしたという自己満足程度のものである。

中国は2060年までにパリ協定の目標を実現すると言っているが、日本の8~10倍程度、世界の 1/4のCO2を排出している国である。世界の為にプラスになることを率先して行おうという国ではない。歴史を見ればその状況は変わらないだろう。

<< 解決策は? >>

そもそもの問題点は、仮説に過ぎなかった「地球温暖化CO2元凶論」を「真実」だというレトリックの下に世界を翻弄している輩がいるということであろう。2010年前後には、CLIMATE GATEなどのスキャンダルも報道された。IPCCの危うさやいかがわしさに疑問を持った人もいた。

それが、今では、CO2原理主義が信仰となってしまった。IPCCの前議長であるパチャウリ氏は、地球温暖化を「私にとっての宗教ですよ」と公言したり、「報告書の目的は世界の理性のある人々に、温暖化対策が必要だと思わせること」で、「報告書の中身は政治の動向に合わせる」と公言したといわれている。

IPCCは、自らの権威を誇るために、世界130カ国の政府が送り出した数千人の科学者の集団であることを強調しているが、その実態は各国の官僚が入り込んだ「科学の仮面をかぶった政治的ロビー集団」である。

「地球温暖化CO2元凶論」を標榜している限り、自動車業界の訴えでも見られるように、どこかで論理が破綻する。即刻、この環境原理主義という信仰をやめ、CO2の解釈を見直すべきである。そうすれば、悪循環ではなく、善循環が回転していく。

CO2、炭素は、細胞を構成する基本物質である。植物も動物も人間も、炭素、水素、酸素などで構成されている。呼吸をすればCO2が排出される。全人類が呼吸をすれば、年間約30億トンものCO2が排出される。

・温暖化は、自然と人為的、両方の要素で引き起こされている。

・温暖化のスピードは、予測よりもはるかに遅い

・気候政策は、不十分な人為的なモデルに依存している。

・CO2は、植物の食糧といえるもので、地球上のすべての生命の基礎となっている

・地球温暖化は、自然災害を増加させていない

・気候政策は科学的であり、経済的現実を尊重しなければならない

 

 

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